「母国の人にも伝えてほしい」被爆者の近藤紘子さんが仏・哲学者と平和公園へ 原爆資料館を案内

国内外で体験を証言している被爆者の 近藤紘子 さん(78)が12日、フランスの哲学者と平和公園を訪れ、原爆資料館を案内しました。

兵庫県に住む近藤紘子さんは、平和活動に尽力した牧師・谷本清さんの長女で、生後8か月で被爆しました。12日、フランス人哲学者のフレデリック・ルノワールさんとともに平和公園を訪れました。

ルノワールさんは、被爆者が原爆の被害をどう乗り越えていったかを研究するため来日しました。近藤さんが原爆資料館を案内し、多くの子どもたちが犠牲になったことなど、展示されている遺品などについて説明。その後、そろって原爆慰霊碑に献花しました。

ルノワールさんは「戦争では多くの子どもたちが犠牲になることをあらためて心にとめた」と語り、近藤さんは「フランスに帰って多くの人に伝えてほしい」と話したということです。

そのため近藤さんは、G7サミットについて「各国首脳が原爆資料館を訪問したことが一番うれしかった」と振り返りました。

近藤紘子さん
「きっと1人ひとりの心に何かは残っているはず。絶対、何かをしてくれると、わたしは信じています」

近藤さんは「どこの国の人であっても被爆地を訪れ平和のためにできることをしてほしい」と力を込めました。

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