福井県内4カ所の結婚式場が閉館 グランシャリオ、セントポーリア教会…都内ブライダル企業が福井撤退

 ブライダル事業展開のエスクリ(東京都)が、福井県内全4カ所の結婚式場を閉館し、県内での事業から撤退したことが6月13日分かった。うち一つの式場は県内業者が引き継ぎ、運営を継続している。

 昨年7月に越前市の「セントミッシェル ガーデンウェディング」を閉館。今年5月には福井市の「クイーンズコート グランシャリオ」と「セントポーリア教会 シャルム・ド・ナチュール」の運営を終えた。エスクリの担当者は「収益性の観点から閉館を決めた」と説明している。式場の予約をしていた人がいたかについては「個別の事案には答えられない」としている。

 敦賀市の「ア・ヴェール・ブランシェ」も3月で営業終了したが、同業のローズガーデン(福井市高木中央3丁目、岩本吉生社長)が引き継ぎ、営業を継続している。岩本社長は「敦賀市内で邸宅ウエディング形式は唯一で、市内に自社グループの貸衣装店もある。人口規模から市場開拓の余地はあり、県外への結婚式流出を防ぐ観点からも譲受を決めた」と話す。

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 エスクリは2015年に地元企業を子会社化し、4式場を運営していた。式場公式サイトなどによると、4式場は邸宅1棟を貸し切るウエディングを売りとしていた。エスクリは東証プライム上場企業で、大都市を中心に現在27施設を運営する業界大手。23年3月期の連結売上高は241億2900万円。

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