Electra社、ハイブリッド電気式超短距離離着陸機(eSTOL)の技術実証機を公開。飛行試験へ

これは、航空業界の脱炭素化と都市・地域交通の革新に貢献するというElectra社のミッションにおいて重要なマイルストーンとなるという。

鮮やかな黄色の機体は、北米に生息する軽快な鳥、American goldfinchにちなんで、Electra Model EL-2 "Goldfinch "と名付けられた。

Electra社のeSTOL技術実証機(TD)は、分散型電気推進を用いた世界初のブローリフト機であり、非常に短いスペースでの離着陸が可能。Electra社が独自に開発したブローリフト技術は、8個のモーターで翼の揚力を増加させ、ハイブリッド電気で航空機のバッテリーを内部充電するため、新しい地上インフラは必要ないという。

2人乗りのパイロットTD機は、Electra社のeSTOL技術をフルスケールで紹介するもので、今夏、性能をテストし、Electra社の9人乗り量産機の設計に反映するための大規模な飛行試験プログラムで飛行させる予定だ。同社は昨年、独自のハイブリッド電気推進システムの完全統合試験を実施した。

Electra社の創設者兼CEOであるJohn S. Langfordは、以下コメントした。

Electra社の創設から3年間で、eSTOL機の設計、サブスケール実証機によるブローリフト技術の検証、150キロワットのハイブリッド電気発電機のフルスケールでの統合テストを行ってきました。 そして今、この技術実証機でシステム全体をテストする準備が整いました。この飛行機を飛ばして、私たちのeSTOL航空機ができることを世界に示すのが待ちきれません。

Electra社の将来のeSTOL量産機は、ヘリコプターの運用の柔軟性と従来の固定翼機の安全性と経済性を両立させるものだ。Electra社は、2025年に9人乗りの量産機のプロトタイプを飛行させ、2028年にFAAパート23の規制の下で認証・就航させる計画。

またElectra社は、将来、水素やバッテリー電気推進システムが実用化された場合に使用できるよう、eSTOL航空機を設計している。

Electra社の副社長兼ジェネラルマネージャーのJP Stewartは、以下コメントした。

Electra社は、理にかなった電気航空機を製造するために設立されました。 この技術実証機は、当社のeSTOL技術がそれを可能にすることを証明するものです。

Electra社は現在、30社以上の顧客から、9人乗りの量産型eSTOL航空機1200機以上、総額40億ドル以上の市場需要に対する意向表明を受けている。同社は最近、8,500万ドル規模の資金調達の一環として、3,000万ドルの米空軍の資金援助を獲得。

本実証機は、バージニア州マナサス地域空港にあるElectra社の開発施設で、航空業界、政府、投資家コミュニティ、Electra社の顧客からのゲストを招いて行われた式典でロールアウトした。

▶︎Electra.aero

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