足利花火大会120年迎える 完全復活、県誕生150年記念も 有料観覧席は売り切れ間近

足利花火大会をPRする足利商工会議所の職員

 【足利】1903年に始まった県内最古の「足利花火大会」が、ことしの8月5日で創始120年を迎える。実行委員会は有料観覧席の販売を12日に始めたが、申し込みが殺到し、売り切れ間近という。本県誕生150年も記念する今大会。開催時間が昨年と比べ30分延長され、新型コロナウイルス流行前と同規模の大会として完全復活する。

 足利花火大会は地元の繊維業者が東京や大阪から来た問屋を接待するため、渡良瀬川に舟を浮かべて花火を楽しんだことが始まりとする説が有力だ。

 戦前から戦後の1938~48年と、交通規制の問題で65年が中止に。2020~21年の2年間は新型コロナの影響で連続中止となった。22年は密集を避けるために、時間や露店数を縮小した。107回目となることしはコロナ前の規模に戻す。

 実行委は12日から、8人定員のブルーシート席(1区画1万円)、いす6脚のテーブル席(1万8千円)、2人用のスーパーカップル席(6千円)の有料観覧席の販売を開始した。

 最も人気のあるブルーシート席は14日までに千区画中830区画が売れ、来週には全て売り切れになる見込みという。

 市は有料観覧席をふるさと納税の返礼品としても用意したが、10区画のブルーシート席が品切れとなり、20区画を追加した。

 実行委の担当者は「コロナがほぼ収束し、ニーズが高まっているのではないか。経済振興の起爆剤にしたい」と期待を膨らませている。

 場所は田中橋下流渡良瀬運動公園および河川敷で、開催時間は午後7時15分~午後8時45分。「ワイドスターマイン」や「1尺玉」など2万発超を打ち上げる予定。コロナ前と同等の40万~50万人の来場を見込んでいる。

 大会に合わせ8月3、4日、足利商工会議所友愛会館などでは「ヤングヤング夏祭り」も開催される。お化け屋敷や縁日、プロレスイベントが予定されている。(問)実行委0284.21.1354。

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