元牧場を花園に再整備 栃木の大阿久さん アジサイやユリ植栽し無料開放

放牧場を再整備し、ユリやアジサイを植栽した大阿久さん

 【栃木】柏倉町の無職大阿久要(おおあくかなめ)さん(82)は、約3年前まで放牧場として使用していた自宅敷地内約3500平方メートルにアジサイ500本、ユリ3千本を植えて花園として再整備した。「アジサイの森 ユリの里」として一般の人でも見られるよう無料で開放している。大阿久さんは「想定よりも早く花が咲きそろっている。将来的には花のじゅうたんのようになるといい」と期待している。

 大阿久さんは自宅で約60年間、酪農業を営んでいた。50頭の乳牛を飼育していたが、年齢などを考慮して3年前に牧場をたたんだ。当時は自宅北側の斜面を牛の放牧場として利用していたが、牧場を閉じた後は草が2メートルほどに成長し、荒れ地となっていたという。

 放置された土地の利活用のため、趣味で育てていたアジサイやユリを植栽することを思いついた。3年前にアジサイ150本とユリ3千本を植え、徐々に規模を大きくしていった。

 半年ほど前から遊歩道の整備も行い、傾斜がある場所には自ら丸太で階段を作って設置した。遊歩道は1周約15分で花を見ながら歩ける場所となった。

 アジサイは赤や青、白など色とりどりの花が現在4分咲き。ユリは見頃を迎えており、あと1週間ほど楽しめるという。

 大阿久さんは「数年後にはアジサイの株が大きくなり、もっと華やかになるだろう。多くの人に見てもらいたい」と話している。

 住所は柏倉町1544の1。自宅にある看板が目印で、車は敷地内に駐車できる。

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