長~く見えるいす、粘土人形が解説…遊び心あふれる展示 リニューアルした福井県の坂井市龍翔博物館

【だまし絵】博物館あちこちにあるトリック。この人が座っているいすは本当に長いのかな
【ミニ人形】福井県坂井市の豊原寺跡から出てきたすずり石(手前)。当時の使われ方をミニ人形が教えてくれる

 福井県坂井市の「みくに龍翔館」が6月3日、市龍翔博物館としてリニューアルオープンした。三国湊と縁があり、だまし絵で有名なオランダ人画家エッシャーにちなみトリック手法の展示があったり、ミニ人形が展示品を“解説”してくれたり、見せる工夫が随所にある。

⇒【動画】6月3日オープンの「龍翔博物館」どんな施設?

 「どうです、長~い管玉(くだたま)の上に座っているみたいでしょ」と学芸員。実は高さ45センチほどの円形いすなのだが、床に描かれた絵が眺める位置によって長い管玉に見える。加戸下屋敷遺跡(三国町)など北陸の弥生時代遺跡から大量に出土している装飾品の部品「管玉」に、興味を持ってもらうための仕掛けだ。

 同県鯖江市の人形作家、かとうかずおさんが作った大きさ8センチの粘土人形たちも案内役として大活躍。各コーナーで出土品や昔の道具の使われ方を、動きや表情でしっかり解説してくれる。リニューアルされた館内は遊び心にあふれている。

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