「震災忘れないで」朗読披露 宮古出身のフリーアナ中村悦子さん

公演で「幻燈会の夜」を朗読する中村悦子さん。「震災や被災地を忘れないでほしい」との思いから題材に選んだ

 【東京支社】朗読の日の公演(NPO日本朗読文化協会主催)は17、18の両日、東京・銀座で開かれる。芥川龍之介や夏目漱石ら名だたる文豪の作品が並ぶ中、明治三陸大津波にまつわる物語「幻燈会(げんとうかい)の夜」が披露される。読み手を務める宮古市出身のフリーアナウンサー中村悦子さん(62)=川崎市=は、東日本大震災の風化が進む首都圏で「被災地を忘れないでほしい」との思いを込める。

 幻燈会の夜は奥州市の岩谷堂小教諭の花坂徹さん(63)=宮古市出身=が手がけた絵本。1896(明治29)年の明治三陸大津波に襲われた同市鍬ケ崎地区の出来事を描く。災害の記憶をつなぐため、中村さんが題材に選んだ。

 19回目となる公演は博品館劇場を会場に両日午前11時~午後6時。2日間で4ステージあり、中村さんの朗読は18日午後3時半からの舞台で披露される。入場料は各3千円。問い合わせはNPO日本朗読文化協会(03.6435.8355)へ。

© 株式会社岩手日報社