行方不明男性、カーラジオで特徴聞いた運転手が通報し保護 エフエム滋賀に感謝状 

野村生活安全部長(左)から感謝状を受け取ったエフエム滋賀の大森社長=大津市・県警本部

 ラジオ放送を通じて行方不明になった高齢男性の保護に貢献したとして、滋賀県警は14日、エフエム滋賀(大津市)に生活安全部長感謝状を贈呈した。

 5月25日午前10時ごろ、甲賀市の男性(74)が前夜に散歩に出かけたまま行方不明になったと家族から届け出があり、県警がエフエム滋賀に情報発信を依頼。同日正午ごろと午後2時ごろの2回、情報番組内で身長や服装などの特徴を放送すると、これを車内ラジオで聴いていた運送会社のトラック運転手が午後3時前、三重県伊賀市の道路沿いで男性を発見し、通報した。男性が見つかった場所は自宅から30キロほど離れていたという。

 エフエム滋賀と県警は2014年11月、高齢者の行方不明情報などを放送に活用する協定を結んでおり、実際に行方不明者の発見につながったのは初めてという。

 大津市の県警本部で行われた贈呈式で、大森七幸(かずゆき)社長(62)が野村正明生活安全部長から感謝状を受け取った。大森社長は「地域情報を発信するラジオメディアとして社会的な役割を果たせてうれしく感じる。改めてリスナーに感謝している」と顔をほころばせた。

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