広島・安芸高田市議会 「無印良品」出店の費用削除 修正案を可決 市長「非常に残念」

広島・安芸高田市の「道の駅」に「無印良品」が出店を計画しています。しかし、市議会は16日、補正予算案に計上された出店に伴う施設の改修費を削除する修正案を可決しました。

無印良品を展開する「良品計画」は4月、道の駅「三矢の里あきたかた」への出店を発表しました。安芸高田市は、施設を改修するための調査設計管理費450万円の支出を、時間的な制約から議会を経ずに決定する専決処分としていました。

しかし、市議会議員からは「議会を軽視している」などの声が上がり、専決処分について不承認としました。

さらに補正予算案に計上された施設の改修費3300万円についても「欠落した手続きでの補正予算を認めることはできない」などとして、工事費を削除した修正案が委員会で可決されていました。

16日の本会議でも出店に向けた手続きについて議論が繰り広げられました。

改修費削除に賛成 山本優 安芸高田市議
「議案の内容についても重要ですが、議会としての権能を守っていかないと議会不要論となってしまいます」

改修費削除に反対 南澤克彦 安芸高田市議
「今回の企業誘致を議会の判断でさえぎるようなことがあれば、この先、安芸高田市に企業誘致に乗ってこようという企業は現れるんでしょうか」

議長
「起立多数であります。よって委員会の修正案は可決されました」

本会議でも、無印良品の出店に向けた改修費を削除した修正案が、賛成多数で可決されました。

安芸高田市 石丸伸二 市長
「(『無印良品』出店を)市民、あきらめるしかないということだと思います。市民が選んだ議員、それの集合体である議会の判断が出店をはばむというものでしたので、わたしの立場としては非常に残念」

市の担当課によりますと、「きょうの議会を受け、今後の状況を考慮しながら出店に向けて検討していく」ということです。

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