ふわ天、富山の名物に すり身にバイ貝、シロエビ、稲積梅… かまぼこ3社協力、都内で初出展

 富山県内でかまぼこを製造する3社でつくるグループは16日、魚のすり身を揚げた「ふわ天」を考案し、都内で初めて販売した。生地蒲鉾(黒部市)、中村蒲鉾(魚津市)、四方蒲鉾(富山市)が協力して商品開発し、ふわふわとした食感が特長だ。各社が地元食材の風味と食感を生かした商品を作っており、新たなご当地グルメとして発信する。

 ふわ天はスケトウダラなどのすり身揚げを基に、さまざまな具材を混ぜ込んだ商品で、3社が多彩な種類を考案している。県内では蒸しかまぼこが主流であり、「揚げ」でかまぼこの新たな魅力を知ってもらい、業界を盛り上げる。

 東京・有楽町の県アンテナ店「いきいき富山館」に「富山県の新ソウルフード『ふわ天』」としてブースを出展し、3社の担当者がおいしさを売り込んだ。今回は氷見稲積梅の梅干しや「越中バイ」、黒部産ネギ、シロエビなどを使った6種類を並べた。富山館側が出展を提案した。17日まで。

 ふわ天は2年ほど前から企画を進め、3月に富山市内で試験的に販売した。生地蒲鉾が道の駅「KOKOくろべ」(黒部市)に出店している直営店「練り天屋」でも取り扱っている。同社の中陳新平社長は「富山の新たな名物として育てていきたい」と話した。

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