衆院選焦点に小沢氏ら政権交代実現有志の会発足

 岸田内閣への内閣不信任決議案が16日、衆院本会議で採決され、投票総数449票のうち、反対が342票で否決された。不信任決議案には自民、公明の与党のほか日本維新、国民民主も反対、立憲、共産、社民らが賛成した。

 岸田文雄総理は前日に「内閣不信任決議案」が提出されれば与党に否決するよう求め、衆議院解散を今国会で行う考えのないことも明らかにしていた。こうした中で立憲が内閣不信任案を提出しても、党の姿勢や主張を示す機会にとどまった。

 松野博一官房長官は同日午前の記者会見で「岸田内閣としては自民、公明の強固な連立基盤の下で、複雑化する国際情勢への対応、持続的な賃上げの実現、人への投資、脱炭素やデジタルなど新しい分野への投資、子ども未来戦略方針の実行など、先送りできない課題に答えを出して前に進めていく方針に変わりない」と強調していた。

 また「内閣不信任案が提出された場合には与党の協力の下、直ちに否決する方針であることは15日に総理が述べた通り」と語っていた。

 一方、選挙を巡っては国民にアピール力を持つ動きが同日見られた。衆院議員選挙に焦点をあてた『野党候補の一本化で政権交代を実現する有志の会』を選挙通で知られる立憲の小沢一郎衆院議員らが呼びかけ、16日までに立ちあげた。立憲の衆院議員50人以上が参加している。国民には与党に対抗する姿勢としてこちらの方が実効性において分かり易い。

 小沢氏は有志の会を立ち上げたことをツイッターで報告するとともに「野党が乱立すれば自民党を利するだけ、野党は勝てません。党内も野党間の協力と候補の一本化が大事だと思っている人が大多数です。心ある勢力を結集して自民党を倒し、政権交代を実現するために全力で闘って参ります」と発信。小沢氏の発信に「いいね」がアップから7時間で1万近くついた。「ここ数年、政治関係で聞いた、一番いいニュース」とのコメントも。

 立憲の蓮舫参院議員も「野党乱立では自民党を利する選挙になります。心ある勢力がまとまり政権与党に向き合うことが強く求められます。対象は衆議院議員とのことですが、賛同します」とツイッター発信した。(編集担当:森高龍二)

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