2023年4月15日、東京ディズニーランドで新しいお昼のパレード「ディズニー・ハーモニー・イン・カラー」が始まりました。
お昼のパレードがリニューアルするのは、実に5年ぶりとなります。
今回は新しく始まったパレードと、海外にあるディズニーパークのパレードを比較して、どのような違いがあるのかについて考えていきたいと思います。
コロナ禍による休演期間から復活!
まずは、アメリカ・カリフォルニアの「ディズニーランド」で行われている、「マジック・ハプンズ・パレード」を見ていきましょう。
このパレードは、2020年3月に華々しくスタートしたものの、新型コロナウイルスの流行によって休演に…。
その後、ディズニー社創立100周年イベントの一環として、2023年2月から約3年ぶりに復活を果たしました。
このパレードの特徴といえば、シンガーソングライターのトドリック・ホールが共同作曲者として手がけたテーマソングでしょう。
トドリック・ホールは、アメリカでは著名なYouTuberとしても活躍しています。
これまでのディズニーパークでは聞かれなかった曲調ですが、洗練された世界観が表現されています。
また、キャラクターたちが乗るフロートのデザインも、芸術性が高くなっていますね。
パレードの先頭はミッキーマウスとその仲間たち。
ミッキーは魔法使いに扮していて、後ろにある巨大な帽子も目を引きます。
ちなみに、このパレードでは、世界のディズニーパークの中で初めて、映画『モアナと伝説の海』がテーマになったフロートが登場しました。
また、ライブキャラクターとしては、『モアナと伝説の海』のマウイと『リメンバー・ミー』のミゲルが初登場しています。
それぞれ、今後のディズニー映画の世界観を語るうえで、重要な作品に位置付けられているということでしょう。
パレードの最後を締めくくるのは、映画『眠れる森の美女』に登場するオーロラ姫とフィリップ王子。
これは、ディズニーランドのシンボルが「眠れる森の美女の城」だからでしょう。
ミッキーフレンズから始まり、オーロラ姫で終わるこのパレードには、新しさとパークの歴史が詰まっている気がしますね。
目の前に広がるファンタジーランドの世界!
次に見ていくのが、アメリカ・フロリダにある「ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート」で行われているパレードです。
ここには4つのテーマパークがあるのですが、今回はマジックキングダム・パークで公演されている「ディズニー・フェスティバル・オブ・ ファンタジー・パレード」をご紹介しましょう。
このパレードは、2014年3月から公演がスタートしました。
ファンタジーランドで会うことができるキャラクターがメインになっており、テーマソングの曲調や全体の雰囲気は、東京ディズニーランドの歴代パレードに近いかもしれません。
実は、かつて東京で使われていたフロートが、このパレードでも活躍しているのです。
このパレードの特徴として挙げられるのは、映画『美女と野獣』に登場するベルとビーストが先頭で、それに続くプリンセスフロートでしょうか。
ほかのパークですと、プリンセス単独で登場することも多いのですが、このパレードではシンデレラとプリンス・チャーミング、ティアナとナヴィーン王子、アナとエルサのように、ペアで乗っているのです。
また、映画『メリダとおそろしの森』に登場する、メリダの単独フロートがあるのも特徴的です。
ドラゴンに変身したマレフィセントが力強く火を噴くなど、かわいさとカッコよさの両面を合わせ持ったパレードだと言えるでしょう。
パリらしい洗練された「カッコよさ」
次に見ていくのは、フランスのディズニーランド・パリで行われている「ディズニー・スターズ・オン・パレード」です。
2017年3月に始まったこのパレード、特徴と言えば、何といってもパリらしい洗練された「カッコよさ」ですね。
パレードの先頭はミッキーマウスとその仲間たちなのですが、それぞれスチームパンク風のコスチュームを身にまとっています。
テーマソングも「かわいさ」よりも「カッコよさ」が重視された曲調ですね。
実はこのパレードには、先ほどご紹介した「ディズニー・フェスティバル・オブ・ ファンタジー・パレード」でも出てきた、ドラゴンに変身したマレフィセントが登場します。
力強く火を噴く姿は、パレード全体の雰囲気に見事にマッチしていますね。
また、このパレードの大きな特徴ともいえるのが、プリンセスフロートの豪華さでしょうか。
一つのフロートに、白雪姫、シンデレラ、オーロラ姫、アリエル、ベル、ジャスミン、メリダの7人ものプリンセスが一緒に乗っているのです。
パリはパレード以外のほかのショーでも、華麗なプリンセスたちを見ることができますよ。
ミッキーたちの列車に乗って登場!
次に見ていくのは、中国の上海ディズニーランドで行われている「ミッキーのストーリーブック・エクスプレス」です。
このパレードは、パークが開園した2016年6月からスタートしました。
ほかのパークと比べると、出演するキャラクター数は少ないのですが、列車をテーマにしたかわいいパレードになっています。
テーマソングの曲調はアップテンポで、ゲストも一緒にノリながら楽しめますね。
ちなみに、パレードの運行ルートは、これまでのディズニーパークの中で最長なんですよ。
ディズニー創立100周年のお祝いパレード
最後に中国の香港ディズニーランドで行われている「ミッキー・アンド・フレンズ・ストリート・セレブレーション」を見ていきましょう。
これは、ディズニー社創立100周年を記念して、2023年3月から始まりました。
雨の日限定のパレード「ミッキーのレイニー・デイ・エクスプレス」のフロートとして使われたものを活用しています。
全体的に短めのパレードなのですが、100周年記念のコスチュームを着たミッキーの仲間たちに加えて、オズワルドやダッフィーフレンズも登場するのです。
キャラクターのチョイスが香港らしいと言えますね。
ちなみに、香港では新型コロナウイルスが流行した2020年1月まで、「フライト・オブ・ファンタジー・パレード」が公演されていました。
これは以前カリフォルニアのディズニーランドで公演されていた「ミッキーのサウンドセーショナル・パレード」と同じテーマソングが使われ、全体的に陽気な雰囲気のパレードに仕上がっていました。
ミッキーマウスやその仲間たちは、空がテーマになったコスチュームを身に着けていて、香港の青空に映えていましたね。
海外パークと東京の新パレードの共通点や違いは?
東京ディズニーランドで、新しく始まったパレード「ディズニー・ハーモニー・イン・カラー」。
このパレードの特徴は、「風に舞う花びら」だと言えるでしょう。
キャラクターたちが身に着けているコスチュームには、風で回る仕掛けがいくつかあります。
また、フロートには、舞い上がる花びらがちりばめられており、まるで風の中をフロートが進んでいるようです。
このような特徴は、海外パークのパレードとは一線を画しています。
ただ、海外パークとの共通点として挙げられるのは、カリフォルニアの「マジック・ハプンズ・パレード」のように、モアナやミゲルを押し出してきた点でしょう。
今後のディズニー社の展開を考えていくうえで、これらのキャラクターを重視しているのがよく分かります。
またテーマソングも、東京ディズニーランドの歴代のパレードと比べて、アップテンポで海外パークに似た曲調に仕上がっています。
東京ディズニーランドを訪れたときは、ぜひそんな特徴を感じてみてはいかがでしょうか。
東京ディズニーランド
デイタイムパレード「ディズニー・ハーモニー・イン・カラー」
公演期間: 2023年4月15日(土)〜
公演場所: パレードルート
公演時間: 約45分(1日1回/日中)
(ウレぴあ総研 ディズニー特集/ 舞浜新聞)