金山産落花生、レトルトカレーで全国へ 吉本興業企画、販売スタート・知名度向上へ期待

金山町産落花生を具材にした「よしもとカレー かねやま ビーナッツ編」

 吉本興業が全国各地の食材を使って開発しているレトルト食品「よしもとカレー」の山形版に、金山町産の落花生が採用され、15日に販売が始まった。関係者は「金山産落花生の知名度を上げるチャンス」と期待している。

 吉本興業は地域創生事業の一環で、47都道府県の食材とのコラボレーションを目指した「よしもとカレー」を企画している。今回は第7弾。同社が、落花生の産地化に協力しているでん六(山形市、鈴木隆一社長)から話を聞き、商品化を申し出た。

 商品は「よしもとカレー かねやま ビーナッツ編」。程よい辛さのキーマカレーで、大粒の落花生が20個ほど入っている。ルーのコクがある味と、かみ応えを若干残した落花生の食感が楽しめる。

 15日は町役場町民ホールで発表会が開かれた。生産者団体の町新産地開発協議会の青柳栄一会長は「食材に選んでもらい励みになった」と謝辞を述べ、でん六の鈴木社長が商品化の経緯などを紹介。佐藤英司町長は「今後も関係者と連携し、さらなる産地化と商品化に取り組む」と述べた。

 集まった生産者ら約20人が試食した。同町金山、農業長倉広一さん(70)は「落花生といえば千葉県や茨城県が有名だが、商品化を機に金山の名前が全国に広がってほしい」と話した。

 1食(160グラム)入りで税抜き550円。3千個を売り出す。町内のマルコの蔵などに加え、山形市の県観光物産会館ぐっと山形や吉本興業のインターネットサイトなどでも取り扱う。

生産者らを前に商品の開発経緯や期待を関係者が述べた発表会=金山町役場町民ホール

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