SL銀河愛、フィルムに刻む 滝沢の本村さん「こだわりの1枚」追求

SL銀河を撮影し続けてきた本村忠之さん。昔ながらの大判フィルムカメラを愛用する

 SL銀河愛、フィルムに焼き付ける-。滝沢市大崎の鉄道写真家本村忠之さん(64)は、11日に運行を終えたJR釜石線(花巻-釜石駅間)の観光列車SL銀河を撮り続けてきた。デジタルカメラだけでなく、昔ながらの大判フィルムカメラ(4インチ×5インチ)やドローンも駆使してこだわりの1枚を追求。移住を機に、頻繁に撮影するようになり「SL銀河に携わった全ての人にありがとうと伝えたい」と感謝する。

 これまで撮ってきたSL銀河の写真は3千枚ほど。2014年の運行開始以来、当時住んでいた埼玉県から足を運び、沿線各地でカメラを構えた。2年前に妻の実家がある滝沢市に移住し、撮影機会が増えた。

 ドローン撮影は「列車だけでなく、家々や人なども入れて撮っている。いつかなくなる物を入れることで、10年、20年後に価値ある写真になる」。ラストランなど特に思い入れのある日は、大判フィルムカメラを使用。準備に時間がかかる上、たった1枚しか撮れないため、普段以上に心を込めてシャッターを押してきた。

© 株式会社岩手日報社