「ヨーロッパに行ったり、違う道も」カタールで揉まれ進化し続ける谷口彰悟、更なる高みを目指す「自分自身も狙ってはいる」

[写真:©︎CWS Brains, LTD.]

日本代表は17日、20日に行われるキリンチャレンジカップ2023のペルー代表戦に向けたトレーニングを行った。

15日にエルサルバドル代表と対戦し、6-0の完勝を収めた日本代表。16日に移動し大阪入り。17日は、大阪で初練習を行った。

負傷により途中離脱したFW上田綺世(セルクル・ブルージュ)以外のメンバーが参加したトレーニング。いつものように、ストレッチやステップワーク、ロンドなどを実施。その後は、実戦的な練習となった。

これまでのトレーニングでもやっていたサイドからの崩しでシュートまで持っていくプレーを行うと、その後はミニゲームに。エルサルバドル戦で長い時間プレーした9名はトレーニングをやらずにランニング。また、MF川﨑颯太(京都サンガF.C.)も別メニューで調整した。

およそ1時間ほどでこの日のトレーニングは終了。ペルー戦に向けて、まず第一歩を踏み出した。

練習後、DF谷口彰悟(アル・ラーヤン)がメディアの取材に応対。自身については「ここに向けて良い準備ができていますし、この前の試合は得点も取れましたし、チームとしてもやりたいことをアグレッシブに見せることができたと思います」とコメント。「3月の活動よりは進歩したと思っていますし、次のペルーは力があるチームなので、もう一回スイッチを入れ直して、良い意味で前回の試合を忘れて挑まないといけないと思います」と、すでにペルー戦へ目を向けていると語った。

そのペルーは韓国代表と対戦し、0-1で勝利した。谷口は「全部は見ていないですが、結果は知っていますし、ある程度は見ました」と語り、「力のあるチームだと思っているので、シンプルに対戦が楽しみですし、南米のチームなので、そういうチームに勝てていないこともあるので、乗り越えていきたいです」とコメント。日本が苦手とする南米勢相手に結果を出したいと語った。

カタールでプレーしている谷口だが、「難しいことはたくさんありました」とコメント。「色々なタイプがいて、向上心がない選手がいるのも事実ですし、引退前の最後のところという選手もいます。なかなか温度感というか、テンションが合わないことは間違いなくありました」と、環境として、色々なタイプの選手がいることで難しさを感じることも多いという。

ただ「自分はその中でももう1回代表でプレーする。アジアカップ、次のワールドカップでプレーしたいという思いがあったので、周りに流されずに、自分の知っている基準を大事にしながらやっていたつもりです」と語り、「それが良い方向に出ているのかなと思います」と、しっかりとチャレンジして成長も実感できているようだ。

カタール・スターズリーグは、かつて柏レイソルでプレーしたケニア代表FWマイケル・オルンガが得点王になり、アフリカ系の選手やヨーロッパでもプレーしていた選手など、力のあるストライカーや攻撃陣も多いリーグだ。

その選手たちと対峙する谷口は「どのチームにもFWは外国籍選手がいて、強烈な選手も結構いるので、外国人相手にバチバチやることは日本では経験できていないことができました」とコメント。「質の高い選手もいないわけではないので、そういったところから、またヨーロッパに行ったり、違う道の可能性もありますし、自分自身も狙ってはいるので、まだまだチャレンジしていくというか、色々な道を求めて頑張っていきたいです」と、自身もさらなるステップアップを目指し、日々鍛錬していると語った。

自身のプレーの変化についても「良い意味で、誰も助けてくれないというか、僕がJリーグで川崎フロンターレでやっていた時はチームでのやり方も理解していて、言葉も通じていて、周りの長所、短所を分かった上で対応することもオートマチックにできていました」と、個の力を求められることが多いとし、「ただ周りも外国人選手で、やりたいことを伝えて、自分のエリアを守らなければいけないという、ある意味晒されている状況が多いので、そういった中での対応の仕方は、新しい環境でできているのを実感しています」と、1対1の局面やプレーの部分での成長を実感しているという。

その中でのペルー戦。南米のチームだが、「良い意味でクセのあるというか、チームだけどチームじゃない感じが逆に嫌だったりします」と、難しい相手だと分析。「こっちはチームとして守るところと、1対1で守り切るところが必要になるので、臆することなくバトルしていきたいですし、そこで優位に立てると日本が勝利に近づくと思っています」と、個々の守り方の部分でしっかりやることが、勝利への道だと語った。

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