乗り合い2次交通が好調 22年度山形空港ー県内観光地・利用推進協まとめ

 山形空港と蔵王温泉や銀山温泉など県内の観光地を結ぶ予約制乗り合いタクシー・観光ライナーと観光バスの多くで、2022年度の利用者数が新型コロナウイルス禍前を上回ったことが山形空港利用拡大推進協議会のまとめで分かった。観光需要の回復に加え、割安な料金や移動時間を短縮できる利便性の高さが好評のようだ。

 協議会は2次交通支援として▽蔵王温泉観光ライナー▽銀山温泉観光ライナー▽銀山温泉観光バス▽月山ライナー▽鶴岡観光貸し切りタクシー―の事業者に対し運賃の差額を助成している。過去5年間の利用者数は=表=の通り。

 蔵王温泉観光ライナーは高速道路を使い山形空港と蔵王温泉を約60分で結ぶ。料金は大人3千円で1人から利用できる。22年度はコロナ禍前の19年度比78%増の3836人が利用した。

 銀山温泉ライナーは尾花沢市内まで3千円、銀山温泉まで3800円。22年度の利用者は756人とコロナ前とほぼ同水準に戻った。1日3往復する銀山温泉観光バス(予約不要)は尾花沢市役所、大石田駅を経由する。山形空港―銀山温泉間は2千円。22年度は7120人が乗車し、19年度から11%増えた。

 月山ライナーは姥沢・月山志津温泉などの宿泊者を対象に4月~9、10月に運行。料金2千~3千円で22年度の利用者は105人と19年度比14%増だった。鶴岡観光貸し切りタクシーは22年度148人とコロナ前の約7割にとどまった。料金は小型3人利用で1人5千円。

 協議会事務局の県総合交通政策課は「多くの人に山形空港と便利な2次交通を活用して県内各地を訪れてほしい」としている。支援を受けていない肘折温泉間の観光ライナーもあり、子ども料金や予約方法など詳細は山形空港のホームページで確認できる。

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