デービッド・フリースがカージナルスの球団殿堂入りの辞退を表明

日本時間6月18日、2011年のリーグ優勝決定シリーズとワールドシリーズでMVPに輝き、カージナルスの現時点で最後のワールドシリーズ制覇の立役者となったデービッド・フリースが球団殿堂入りを辞退したことが明らかになった。2011年のポストシーズンでの大活躍によってファンから非常に人気が高いフリースは、ファン投票によって球団殿堂入りが決まったものの、レジェンドがズラリと並ぶカージナルスの球団殿堂に自分の名前が加わることに居心地の悪さを感じていたという。関係者によると、フリースは球団に対して正式に辞退の意思を通達したようだ。

フリースは2011年のリーグ優勝決定シリーズで打率.545、3本塁打、9打点、OPS1.691の大活躍を見せ、MVPを受賞。ワールドシリーズでは壮絶なシーソーゲームとなった第6戦で9回裏に起死回生の同点打、11回裏にサヨナラ本塁打を放ってチームを敗退の危機から救い、第7戦でも2点差を追いつくタイムリー二塁打を放ってMVPに選出された。

こうした印象的な活躍によって、セントルイスの野球ファンから愛される存在となっており、チームに世界一をもたらした「英雄」として球団殿堂入りにファン投票で選出。ところが、フリースは「(辞退は)投票プロセスの開始前から考えていた。カージナルス時代の自分の成績を考えると、球団殿堂入りは重すぎる」と辞退することを決め、「時間を割いて私に投票してくれたファンの皆さんに申し訳なく思っている」と謝罪した。

球団社長のビル・デウィット3世は、フリースの辞退に「ガッカリした」としつつも「名門カージナルスの球団殿堂入り」に対してフリースが抱く不安には理解を示し、「我々は彼の決断を尊重する。別の方法で彼の偉大なキャリアを祝うことを楽しみにしている。彼はいつだってブッシュ・スタジアムで歓迎される存在なんだ」と語った。

フリースが辞退したことにより、カージナルスは選手、コーチ、インストラクターとして長年チームに貢献してきたホセ・オケンドと、1940~50年代に6度の2ケタ勝利をマークしたマックス・ラニアーの2人の球団殿堂入りセレモニーを日本時間8月20日に開催することになる。また、今年アメリカ野球殿堂入りを果たし、殿堂入りのプラークにカージナルスのキャップを選択したスコット・ローレンの表彰も行われる予定となっている。

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