男性の生きづらさ紹介 恋バナユニット代表が宇都宮で講演 

男性が抱える問題について講演する清田さん=17日午後、宇都宮市野沢町

 日光市で24、25の両日に開催される先進7カ国(G7)男女共同参画・女性活躍担当相会合を前に、ジェンダー(社会的な性差)について考えるセミナー「男性たちの抱える生きづらさと男らしさのこと」が17日、宇都宮市野沢町のパルティで開かれた。

 県とちぎ男女共同参画センター主催。これまで1200人以上の恋愛話を聞き、「恋愛とジェンダー」をテーマに執筆や発信活動を行う恋バナ収集ユニット「桃山商事」代表の清田隆之(きよたたかゆき)さん(43)が講演し、約160人が耳を傾けた。

 清田さんは女性の生きづらさにスポットが当たりがちなジェンダー問題について「男性が抱える問題もある」と紹介。男性優位の競争社会で多数派ゆえの特権を享受する一方、男性は悩みを打ち明けたり弱みを見せたりするのは容易ではないとし、「抱える苦しみを言語化する機会が与えられず、見えないところで悲しみや孤独が渦巻いている」と指摘した。

 男性の意識を変えるには「言語化できない感情を放置せず、じっくり聞いてもらう経験、おしゃべりする経験が必要だ」と呼びかけた。

 同市駒生町、主婦秋成美和(あきなりみわ)さん(47)は「男性の方がSOSを出しにくいのかもしれない。夫とのコミュニケーションを見直してみたい」と話した。

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