【韓国】新世界が仁川に新ドーム球場[商業] 商業施設に併設、ランドマークへ

韓国の新世界グループは16日、世界初となるドーム球場を備えた複合ショッピングモールを仁川市に建設すると発表した。2027年の完成予定で、年間2,500万人以上の集客を目指す。スポーツ・エンターテインメント・ショッピングを総合的に楽しめる韓国の新たなランドマークにする考えだ。

ドーム球場の併設型の複合ショッピングモール「スターフィールド青羅」のイメージ図(仁川市提供)

仁川市青羅国際都市に、グループが運営する複合ショッピングモール「スターフィールド青羅」を建設する。地上6階、地下3階建てで敷地面積は16万5,000平方メートルとなる。

併設する新ドーム球場は収容人数が約2万1,000人で、グループの球団「SSGランダース」の本拠地となる。韓国でのドーム球場は2カ所目。

球場を見渡せる位置にはホテルやレストラン、バーなどを備えており、球場の外からでも観戦できるようにする。球場では野球のほか、各種スポーツ競技やコンサート、展示会などさまざまなイベントを開催する予定だ。

ショッピングモールには350以上のブランドが入居する。大型のスポーツ・レジャー施設や子ども専用の図書館など、家族が1日中楽しめる空間を作り出す計画だ。

■球団買収で計画変更

スターフィールド青羅は当初、複合ショッピングモールだけを建設する方向で計画が進められた。しかし、昨年8月に新ドーム球場を併設する計画に変更され、完成時期も24年から27年に延びた。新世界グループは21年に通信大手SKテレコム(SKT)から球団を買収しており、新ドーム球場を通じて球団の再出発を図る考えだ。

■3万人の雇用創出も

新世界グループは、ドーム併設の複合ショッピングモールについて、年間2,500万人以上の集客を予想しているほか、経済波及効果3兆6,000億ウォン(約4,000億円)と直接的・間接的な雇用3万人の創出を見込む。

新世界グループの鄭溶鎮(チョン・ヨンジン)副会長は、16日に開かれた記者会見で「複合ショッピングモールへのドーム球場併設は世界初の事例となる。韓国のランドマークに育てるとともに、余暇活動のパラダイムも変えていきたい」との意気込みを示した。

記者会見で「スターフィールド青羅」の計画を発表する鄭副会長(新世界グループ提供)

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