4年ぶり、大田原で与一まつり 旧市町の盆踊り披露 ウェブにPR動画も

与一まつりのポスター

 弓の名手、那須与一(なすのよいち)をたたえる大田原市の夏の風物詩「第40回大田原与一まつり」が8月4、5の両日、市中心街で行われる。4年ぶりの開催となる今回は、大田原与一音頭に合わせた恒例の流し踊り「与一踊り」に加え、合併前の旧3市町村(旧大田原市、旧黒羽町、旧湯津上村)で親しまれてきた三つの盆踊りが披露されるほか、動画投稿サイトを活用したPR活動にも力を入れている。

 猛暑の中、小学生が甲冑(かっちゅう)姿で街を練り歩く「武者行列」の安全確保などを理由に、2020年から3年間の休止を決定し、新たな祭りの形を「ゼロベース」で検討してきた。

 今回の与一まつりでは、踊り手の高齢化や保存会の解散で存続の危機にひんしている各地区の盆踊りを次世代につなごうと「大田原盆踊り」「黒羽盆踊り」「天狗(てんぐ)王国踊り(旧湯津上村)」が披露される。昨年6月に解散した「天狗王国ゆづかみ唄・踊り保存会」の元会員増渕(ますぶち)キヨ子(こ)さん(72)は「与一まつりをきっかけに、若い世代の人たちにも踊ってもらえたら」と期待を寄せる。

 市は与一まつりを盛り上げようと、PR活動にも力を入れる。相馬憲一(そうまけんいち)市長や大田原ふるさと大使が出演するPR動画を市の公式ユーチューブチャンネルで公開しているほか、7月の市広報紙では与一まつりの特集を組む。市の担当者は「来年は市制70周年を迎えるとともに、与一まつりは“よいち”と読める41回目の節目。次につながるように盛り上げたい」と話している。

大田原市公式ユーチューブチャンネルで公開されているPR動画

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