PK戦までもつれ込む激闘はスペインに凱歌|UEFAネーションズリーグ

写真:PK戦までもつれた熱戦を制し、スペイン代表が初優勝を飾った ©Getty Images

6月18日、UEFAネーションズリーグ決勝のクロアチア vs スペインの一戦がオランダのスタディオン・フェイエノールトで行われた。

最初にチャンスを作ったのはスペイン。12分、相手の最終ラインでのボール回しに高い位置でプレッシャーをかけ、ボールを奪ったガビが右足でシュートを放ったが、惜しくもゴール左に逸れる。

対するクロアチアも24分にショートカウンターからアンドレイ・クラマリッチがクロスを送ってマリオ・パシャリッチがゴール前に迫り、39分にはルカ・モドリッチのクロスからイヴァン・ペリシッチがヘディングシュートを枠に飛ばすなど惜しい場面を作る。

スペインは42分、深い位置まで攻め上がったジョルディ・アルバのクロスにアルバロ・モラタが頭で合わせたが、これは枠を捉えられず。前半は両チームともチャンスを作りながらスコアレスで折り返した。

後半も一進一退の攻防が続く中、徐々にスペインが押し込み始める。57分には持ち味のスピーディーなパスワークで左サイド深くへと侵入し、アルバのクロスからマルコ・アセンシオがヘディングシュートを放つが、これはクロスバーのわずかに上へ。65分には中盤でのボール奪取からロドリがロングシュートを狙うが、これもわずかに枠を捉えられない。

84分には左サイドに開いてパスを受けたアルバがカットインからミケル・メリーノにスルーパスを通し、折り返したボールをアンス・ファティが巧みなワントラップから左足でシュートを放ったが、ここはペリシッチが体を張ってブロックした。

スペインが攻め込みながらもゴールは生まれず、スコアレスのまま90分間が終了。クロアチアにとっては準決勝に続いて2試合連続となる延長戦へと突入する。

延長戦では両チームともにアタッキングサードまで侵入する場面こそ作ったものの、なかなか決定機にはつなげられず、スコアレスのまま120分間が終了。優勝の行方はPK戦に委ねられることになった。

両チーム3人ずつが成功して迎えた先攻・クロアチアの4人目のキッカーはロヴロ・マイェル。ゴール右側へ勢いよく蹴ったボールはスペインのGKウナイ・シモンが完璧な反応でブロックする。

その後スペインの4人目、クロアチアの5人目がともに成功させ、決めれば勝利となるスペインの5人目のキッカーはアイメリク・ラポルト。しかし狙いすましたキックはクロスバーに弾かれ、PK戦はサドンデスに突入する。

迎えた6人目、クロアチアはブルーノ・ペトコヴイッチがゴール左を狙ったが、ウナイ・シモンが左手1本でセーブする。対するスペインはダニエル・カルバハルが相手GKの意表を突く“パネンカ”でゴールネットを揺らし、これで決着。PK戦を5-4で制したスペインがネーションズリーグ初優勝を飾った。

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