【台湾】PCB製造業の23年生産額、6%減予測[IT]

プリント基板(PCB)の業界団体、台湾電路板協会(TPCA)は19日、2023年の域内外の台湾PCB製造業の生産額が前年比6.2%減少するとの予測を示した。世界経済の鈍化による影響を受けるとみている。

TPCAは、今年はインフレや利上げなどの影響によりマクロ経済の不確実性が高く、サプライチェーン(供給網)は依然として調達に慎重で、ほとんどが緊急かつ短期の受注に対応していると説明。今後については、最終製品の需要回復と在庫消化の速度が生産額に影響を与える重要な要素だと指摘した。車載とネットワーク製品は依然として成長の勢いがあるものの、コンシューマー製品は新たなイノベーションがなければ低迷が続くとみている。

■1Qは15.4%減

第1四半期(1~3月)の域内外の台湾PCB製造業の生産額は、前年同期比15.4%減の1,818億台湾元(約8,359億円)だった。新型コロナウイルス禍での特需で、比較対象となる前年同期の数値が大きかった反動が出た。

製品別に見ると、IC基板が13.2%減となり、12四半期続いた成長が途絶えた。需要の低迷が響いた。第2四半期(4~6月)は半導体産業の景気見通しを基に、依然として大きな運営圧力に直面するとみている。

フレキシブルプリント基板(FPC)は13.4%減で、前四半期(8.5%減)から減少幅が拡大した。車載向けは好調だったものの、主力のスマートフォンやノートパソコン向けの需要が弱含んだことが要因。

第2四半期の域内外の台湾PCB製造業の生産額は、前年同期比13.4%減少するとみている。

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