世界旅行気分で各国の価値観に触れる 小学生対象に交流イベント 那須塩原

写真で家族を紹介するカメルーン人のクリスティさん(奥左)

 【那須塩原】外国人の暮らしや考え方を知ることで多様な価値観に触れてもらおうと、那須野ケ原青年会議所は18日、槻沢(つきぬきざわ)のアジア学院で小学生を対象とした交流イベント「1日世界旅行~各国の日常は私の非日常」を開いた。

 同会議所が6月例会に合わせて企画し、農業を学ぶ目的でさまざまな国から来日した外国人がいるアジア学院が協力。県北地域在住の小学5、6年生と保護者計44人が参加した。

 参加者は3グループに分かれ、同学院のカメルーン人、インド人、ドイツ人のスタッフ・関係者が待機する部屋を国に見立てて順番に訪問。カメルーン人のクリスティさんは「一番大切だと思うこと」という質問に「家族」と即答し、「お金も大切だが、愛情や幸せを知らないと生きていけない」と説明した。

 その後、那須町出身でLGBTなど性的少数者の子どもや家族を支える団体「ちばLGBTQフレンズ」代表を務める沼倉智美(ぬまくらともみ)さん(千葉市若葉区)が講演。性同一性障害の子どもを持つ沼倉さんは「いろいろな人がいることを知り、自分の『好き』を大切にしてほしい」と呼びかけた。

 大田原市羽田小6年大野翔誠(おおのしょうせい)君(11)は「初めて見る国の人もいた。日本との違いや共通点など、いろいろな話が聞けて面白かった」と話していた。

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