高卒就職内定率、過去最高に迫る97.6% 兵庫県23年春 神戸と阪神の定時制で大幅アップ

兵庫県庁3号館=神戸市中央区下山手通5

 兵庫県教育委員会は、今年春に県立高校を卒業した就職希望者の内定率が97.6%(3月末現在)になったと発表した。前年同期に比べて0.4ポイント改善。調査を開始した2002年度以降で過去最高だった19年度(97.7%)に迫り、2番目となった。

 就職希望者数は3444人で、卒業生全体の12.9%を占めた。全日制の内定率は97.8%(前年同期比0.8ポイント減)、定時制は96.6%(同7.1ポイント増)だった。地域別では、定時制の神戸(同21.7ポイント増)と阪神(同13.9ポイント増)で大幅に上がった。

 県教委によると、県内の経済や雇用情勢は持ち直してはいるものの、先行きは不透明で、予断を許さない状況という。

 一方、企業によるインターンシップの実施率は新型コロナウイルス禍の影響で低下していたが、現在は回復しているといい、生徒の仕事に対する意欲や関心の高まりに期待が持てるという。

 また、県内の特別支援学校(高等部)では就職率が24.6%で、全国平均を下回った。コロナ禍の影響が依然強く、在学中の体験実習の受け入れなどが減っているという。(大橋凜太郎)

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