【カンボジア】首相、国内の原油資源探査を奨励[資源]

カンボジアのフン・セン首相は19日、首都プノンペンでの浄水場の開所式典で、未開発の国内石油資源の探査を奨励する方針を示した。タイ湾での初の原油生産プロジェクトが頓挫した後も、国内各地での開発を継続するため外国企業に投資を呼びかけた形だ。クメール・タイムズ(電子版)が20日伝えた。

首相は「(カンボジア中央部の)トンレサップ湖の湖底や陸地のほか、海底にも未調査の石油資源があると考えられており、将来的な石油分野への投資増が期待できる」と述べた。

カンボジアでは、シンガポール企業のクリスエナジーが2020年12月に南部シアヌークビル沖のアプサラ油田で石油生産を開始したが、生産量は予想の半分にも満たず、21年6月に会社清算を申し立てた。

一方、カナダの資源開発会社アンコール・リソーシズ(ANK)は19年、南部シアヌークビル州の陸上油田・ガス田の開発認可を取得。22年10月には「第8鉱区」での採掘の最終認可を取得し、3年間の試掘が可能になった。同社はアプサラ油田での原油採掘も検討している。

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