【ミャンマー】市民団体、タイ主催の外相級会合を批判[政治]

タイで19日に開催された東南アジア諸国連合(ASEAN)の外相級の非公式会合について、ミャンマーの市民組織340団体が18日、中止を訴える共同声明を出していたことが分かった。同会合には、ミャンマー国軍が外相に指名したタンスエ氏が参加した。

市民団体は、会合を呼びかけたタイのドーン副首相兼外相と同国政府を強く批判。現軍政はミャンマーの正統な政権ではないと強調した上で、国軍の外相を招待して閣僚級会合を開催することは、命を犠牲にして国軍に抵抗してきたミャンマー国民に対する冒とくだ、と怒りをあらわにした。

ASEAN議長国であるインドネシアと協議することなく独断で同会合を招集したタイの行動は、ASEAN合意と、国連安全保障理事会が2022年12月に採択したミャンマー情勢に関する決議に反するものだとも主張。ASEAN加盟国が違法な軍事政権と対話することは、ミャンマー国民の意思を尊重しないだけでなく、国軍が続けている残虐な犯罪を承認することを意味すると強く非難し、会合に参加しないよう加盟国に要求した。

同会合に外相が参加したのはミャンマーとタイ以外ではラオスのみ。ブルネイ、カンボジア、ベトナム、フィリピンは代理を送り、インドネシア、シンガポール、マレーシアは辞退した。中国とインドも参加した。

複数のカンボジア紙は、同国のフン・セン首相が19日、ミャンマーの状況は悪化していると発言したと報じた。同首相は、ASEANが合意した5項目に言及し、ミャンマーが責務を果たすことはできないと述べたという。

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