防衛相、増設に否定的 小松空港滑走路

  ●知事が調査要望 浜田防衛相「現状も支障ない」

 小松空港の第2滑走路整備について、浜田靖一防衛相は20日、「現状の1本でも航空自衛隊小松基地の運営に支障はない」と述べ、増設に否定的な考えを示した。馳浩石川県知事が整備に向けた調査の要望で防衛省を訪れ、浜田防衛相と懇談後、記者団に明らかにした。

 空自と共用の同空港では、国際線の大幅な増加など将来の航空需要の高まりが見込まれるとし、国内外の交流拡大や国防上の重要性を考慮して整備に向けた調査実施を働き掛けた。第2滑走路の建設は、知事が昨年3月の知事選の公約に掲げていた。

 県は4月、基礎調査の結果として現滑走路から210メートル離れた海側に第2滑走路を配置する案を示している。県の2050年の需要予測では、国際線の旅客数は18年の24万人から約3倍の61万人に増え、国内線は18年の158万人から166万人に微増する。ただ、年間の離着陸回数は約2万1千回で、滑走路新設の基準となる10万回に満たない。

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