最先端の研究、深く知る 新庄南高金山校が山形大と連携授業

「歴史を学ぶ意味」と題した荒木志伸教授の講義を受ける生徒たち=金山町・新庄南高金山校

 新庄南高金山校(相沢哲哉校長、33人)は本年度から、山形大と連携した社会科の授業を始めた。授業で同大が派遣した教員の講義を2~3年生が受講し、生徒から「普段の授業以上の深い学びがあった」と好評を得ている。

 授業は「大学の最先端の研究に触れ、学びの楽しさと大切さを知ってほしい」との目的で、金山校の竹岡稔教諭が同大に連携を依頼し実現した。6月から11月までの計5回、同大教授らを招く。

 予定されている講義内容は「東南アジアと日本の関わり」といった硬派なものから、「もののけ姫と憲法」といった身近な題材をテーマにしたものまで、さまざまある。

 8日は、学士課程基盤教育院の荒木志伸教授が「歴史を学ぶ意味」と題して講義を行い、3年生13人が受講した。荒木教授は東日本大震災を例に挙げ、過去にも同じような巨大地震があったことを古文書を根拠に説明した。

 奈良時代には政権中枢部にいた藤原氏が相次いで天然痘にかかって亡くなり、出仕停止の措置が続いたことを紹介。「新型コロナウイルス禍でのステイホームと同じようなことが起こっていた。歴史上の話は遠い世界の話ではなく、皆さんとも縁がある」とまとめた。

 佐藤妃奈さん(17)は「過去の歴史を学ぶことで今に生かせることを知った」と話していた。次回は27日に実施する予定。

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