体験・ひらめき、学びいっぱい 山形市内全域対象、放課後子ども教室スタート

手などで絵の具を伸ばして絵を描く体験をする子どもたち=山形市江南公民館

 山形市内全域の小学生を対象にした放課後子ども教室「ベニっこアフタースクール」がスタートした。初回は絵の具を使ったアート体験で、触感やひらめきを重視した活動で学びを深めた。今後の活動は囲碁やプログラミングと内容は多彩で、毎回参加者を募り、体験の場を増やしていく。

 市の放課後子ども教室は2007年度に始まり、小学校単位で放課後や週末に実施してきた。学びの機会拡大を目的に、本年度から本格的に市内全域を対象とした8回の活動が企画されている。

 初回は今月10日に市江南公民館で開かれた。アナログイラストレーター・さかいかんなさん(27)=同市=が講師。実演に続き、2~6年の15人は赤、黄、緑の絵の具を指や手のひらに取り、画用紙に描いた。最初は「汚れるのは嫌だ」と言っていた子も、感触を楽しむうちに手のひら全体に絵の具を伸ばすようになっていた。

 子どもたちは指を絵筆のように使ったり、手を拭いたティッシュに絵の具を載せてスタンプのように画用紙に付けたりし、思い思いに創作した。山形東小3年の阿部瑠利子さん(8)は「ふさふさの花びらを指でちょんちょんと描いて、思ったようにできた」と笑顔を見せた。

 大きな紙に手指で制作した紅花の絵は来月8、9の両日に高瀬紅花ふれあいセンターで開かれる山形紅花まつりで掲示する。

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