見た目も食感も斬新「淡路島たい焼き」 米粉100%で外はサクサク、中はもっちり 淡路市に専門店

こんがり焼ける淡路島たい焼き=淡路市志筑

 外はサクサク、中はもっちり。絶妙の食べ応えが特徴のたい焼きを製造、販売する専門店が、兵庫県淡路市志筑にある。その名も「淡路島たい焼き」。たい焼きという各地で親しまれている食べ物を地元産の米粉を使って新食感へとアレンジし、じわじわ人気が拡大中。観光客が増える中、「地元の人に受け入れてもらえる店を目指したい」と意気込む。(古田真央子)

 同県南あわじ市で和風スイーツ店「菓子工房菓のん」を営む渡邊唯さん(35)が昨年6月、ご当地スイーツを提供する店を、と開いた。

 ご当地スイーツを考える際、「淡路島で有名な鳴門鯛と米粉を活用したい」と発案。栄養価が高い米粉を生地として100%使うことに決めた。「パサつきをなくし、しっとりと仕上げるのが課題だった」。試行錯誤を重ね、サクサクもちもちの食感を実現した。

 さらに「普通のたい焼きでは面白くない」と思い、通常の魚の形ではなく、ころんと丸い形にすることにした。見てすぐに淡路島のグルメだと分かるよう「あわじ」の文字も入れた。

 「頭としっぽがないのでどこから食べてもおいしいんです」と渡邊さんはアピールする。

 オープンから1年を経て地元でも徐々に浸透。親子連れや学生ら幅広い世代の客が来店する。

 近年、観光スポットが増える淡路島。そんな中、目標は「地元の人が何度でも来たいと思ってくれるような店」と渡邊さん。「淡路島産米粉の存在もPRしていきたい」と張り切る。

 小倉あん、こしあん、カスタードなどをそれぞれ250円で販売。午前10時~午後5時(生地がなくなり次第終了)。原則火曜日休み。淡路島たい焼きTEL0799.70.5881

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