清流で育む香り高い恵み ワサビ収穫本格化 日光の男鹿川源流

冷たい沢水が流れる棚田で進むワサビの収穫作業=21日午前9時15分、日光市横川

 栃木県日光市横川の男鹿川源流部でワサビの収穫が本格化している。

 同所で生産販売する「山王わさび園」では、標高約1200メートルの沢沿いの棚田約2350平方メートルで栽培。21日は強い日差しの中、園主斎藤修二(さいとうしゅうじ)さん(64)が冷たい沢水が流れる棚田に入り、2、3年もののワサビを手際よく抜き取っていった。作業は11月末まで続く。

 収穫したワサビと加工品は同園で販売している。斎藤さんは「今年は雪解け水が少なく生育が遅れたが、香り高く、甘みも辛みも十分」、妻クニ子(こ)さん(69)は「葉からひげ根まで捨てるところがない。加工品はおかず、つまみとして風味を楽しんでほしい」と話していた。

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