内閣改造・党人事、8月も選択肢 首相、政策推進し検討

通常国会が閉幕し、記者会見する岸田首相=21日午後、首相官邸

 岸田文雄首相は21日の通常国会閉幕を受けた記者会見で、秋以降の衆院解散をにらみつつ、内閣改造・自民党役員人事について政策課題を進めながら検討していく考えを示した。7月と9月は国際会議など外交日程が立て込んでおり、8月も選択肢となりそうだ。岸田氏後継候補の一人と目される茂木敏充幹事長を続投させるかどうかも焦点。マイナンバーを巡る問題が相次ぐなど内閣支持率は下落傾向にあり、人心掌握と政策推進の両輪で政権運営の立て直しを図る。

 首相は会見で人事に関し「先送りできない困難な課題に一つ一つ答えを出していく。この基本姿勢に照らして判断していく」と述べた。同時に「具体的なものを考えているわけではない」とした。

 首相は来年9月の自民党総裁選の再選を念頭に、人事構想や秋以降とされる解散戦略を練る。自民役員の任期は今年9月で、新たな陣容で衆院選、総裁選に臨む可能性が高い。会見で、今夏に政権の原点に立ち返り、全国を回る考えを示したのは、選挙への布石とみられる。

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