勝みなみはメジャーでも“週3”トレーニング「身体を整えて、筋力もつける」

連戦でも元気そうなのはトレーニングの賜物(撮影/中野義昌)

◇海外女子メジャー◇KPMG全米女子プロゴルフ選手権 事前(21日)◇バルタスロールGC(ニュージャージー州)◇6621yd(パー71)

大会初出場の勝みなみは開幕前日、初めて18ホールを回った。会場入りした19日(月)はハーフ、プロアマ戦が行われた20日(火)は練習場で調整。ツアーの先輩、野村敏京と同組だったこの日、コースには冷たい風も吹いた。「風が強くて、その分、違うコースに見えた。ティショットの番手、特にショートホールとかは風に流されたり…」と情報収集に努めた。

今週もキャディはミック・シーボーンさん(撮影/中野義昌)

長いラフ、硬いグリーン、さらに風まで吹いて「改めて、『あっ、メジャー来たな』って」。しっかりと難しさを感じながら、少しだけ違う感覚もある。「いままでは、日本ツアーから(メジャーのたびにスポットで)米国に来ていたので“すっごい違う”って思っていたけど、(シーズン序盤から)米ツアーに出た流れで来たので。経験って、成長させてくれるんだなって」。ルーキーとして奮闘してきた時間が、ハードセッティングを前にしてもどこか落ち着きを与えてくれる。

今週は5Iを抜いて5UTを投入。高さが出て、スピン量も増えるクラブで長い距離のショットを硬いグリーンに止めていく狙いだ。セッティングを変える一方で変えないこともある。「メジャーでも変わらず、トレーニングは“週3”です」。すでに火曜の朝に利用したホテルのジムは、午前7時11分と早朝のスタートに入った木曜午後も利用する予定。「今回はホテルのジムが結構大きくて、やりやすい。30分で終わろうと思っても、1時間以上居座っちゃう」と笑う。

全米女子プロは初出場(撮影/中野義昌)

ウェート、自重トレーニングによるパワーアップに加えて、ヨガの動きを取り入れたのもコンディショニングの一環でもある。「オフに身体を作ってきても、(継続的に)やらなければ3カ月でなくなって、元の姿に戻っちゃう。体力も落ちて、ケガをするってパターンが続いていた。身体も整えるし、筋力もつけるというトレーニングです」

同じ米ツアーで戦う選手とジムで遭遇することもありそうだが、「見たことないです…。私、いつも一人ですよ(笑)」。宿泊するホテルが違うのか、それとも利用する時間帯が異なるのか、いまのところ“トレーニング仲間”は増えていないものの、モチベーションに影響はなし。「予選通過は必ず。前のメジャー(シェブロン選手権)のときは1打(届かず)で予選落ちして悔しかったので、予選落ちとか関係ない位置にいて、上位を目指していけたら」と意気込む大舞台も初日に好スタートを切り、気持ちよく午後のジムへ向かいたい。(ニュージャージー州スプリングフィールド/亀山泰宏)

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