「患者の人生と向き合って」先輩が語る医療現場のリアル 26歳の内科医が母校で講演

医療現場の働きがいを母校の生徒に伝える吉田医師(福知山市土師・福知山高)

 京都府立福知山高OBで京都中部総合医療センター(南丹市)の医師、吉田詩織さん(26)=舞鶴市出身=を講師に招いた講演会が9日、福知山市土師の同高であった。吉田さんは医療系大学への進学を志す生徒約90人に、人命を守る仕事のやりがいと大変さを訴えた。

 循環器内科の医師として、救急対応で休日に呼び出されたり延命治療を望まない患者の相談にのったりすることもあるといい、医療現場の日常を「常に緊張感があって、仕事と勉強に追われている」と紹介。「覚悟と責任を持ち、患者の人生と向き合える医師が求められている」と強調した。吹奏楽部と受験勉強に力を注いだ高校時代を振り返り「目標を達成したら次の目標を見つけ、将来の選択肢を広げてほしい」とエールを送った。

 3年生の一人は(17)は「野球部と勉強を両立させ、患者が気軽に話しやすい歯科医になりたい」と話していた。

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