生成AI、定期テスト使用不適切 文科省の学校指針案、活用法も

チャットGPTのロゴ(ロイター=共同)

 対話型人工知能(AI)「チャットGPT」など生成AIについて文部科学省が策定する小中高校向け指針の原案が判明した。グループ学習で足りない視点を補うなど適切な活用方法を示し、成績評価に関わる定期テストに使うのは不適切といった注意点を列挙した。専門家らの意見を踏まえて修正し、7月にも公表する方針。関係者が22日、明らかにした。

 原案は「生成AIを使いこなす力を意識的に育てる姿勢が重要」と強調。一方、批判的思考力や創造性への影響、個人情報流出、著作権侵害のリスクといった懸念に言及し「限定的な利用から始めることが適切だ」と指摘した。一部の学校で試験的に導入するのを基本とし、学校外で子どもが利用するケースを想定して注意点をまとめた。

 活用が有効な場面は、授業の班別討論でアイデアの参考にすることや、英会話での文法誤りの指摘、高度なプログラミング学習を挙げた。

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