数十枚の1万円札握りしめた女性に遭遇 19歳女子大生「直感で動いた」

特殊詐欺を未然に防いだとして感謝状を受け取る中川さん(大津市打出浜・大津署)

 コンビニで買い物中、特殊詐欺の被害を防いだとして、大津署は20日、京都橘大2年の中川楽々(らら)さん(19)に感謝状を贈った。

 5月5日午後6時ごろ、アルバイト先の飲食店に向かっていた中川さんは、道中にあった大津市内のコンビニに立ち寄った。レジで会計しようとしたところ、自分の前に並んだ女性(68)が1万円札を数十枚握りしめ、アップルカードを大量に購入しようとしていることに気付いた。

 中川さんは何度もお札を数え直す女性の不安げな様子を不審に思い、すぐさま近くの交番へ駆け込むと、警察官に「詐欺だと思うので見てきてください」と通報したという。

 女性はサイバー保険料名目の架空請求に遭い、50万円分のアップルカードを購入するよう指示されていたという。

 竹谷均署長から感謝状を受け取った中川さんは、「(不審に思った瞬間)直感的に行動していた。これからも積極的に周囲の様子に気を配りたい」と話した。

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