22日、愛媛県宇和島市の浄水場で、薬品の取り違えにより塩素ガスが発生し、作業をしていた2人が病院で治療を受けましたが、命に別状はないとみられています。
警察や消防などによりますと、午後1時ごろ、宇和島市三間町にある南予水道企業団の浄水場で、点検中の作業員から「屋外のろ過機に誤った薬品を入れた」と消防に通報がありました。
本来「ポリ塩化アルミニウム」を入れるべきところに「次亜塩素酸ソーダ」を入れたため、これらが反応し有毒な塩素ガスが発生したとみられるということです。
そのため、現場で作業をしていた2人が吸い込み体調不良を訴え、自力で病院に向かったということですが、命に別条はないとみられています。
また、消防が現場に到着したとき、塩素ガスは検出されず、警察も現場周辺を封鎖しましたが、午後2時半時点で、被害の情報は入っていないということです。
メーカーなどは、浮遊物を吸着する「ポリ塩化アルミニウム」と、消毒に用いられる「次亜塩素酸ソーダ」について、いずれも水処理には欠かせないものの、混ぜると塩素ガスが発生するため、絶対に混ぜないよう注意を呼びかけています。
塩素ガスは目や皮膚などに強い刺激を与え、高濃度の場合、呼吸器症状などを起こし死に至る場合もあります。