学校の対応不備、苦痛継続 埼玉・川口、いじめ自殺調査報告

 埼玉県川口市の小・中学校でいじめ被害を訴えた小松田辰乃輔さんが自殺未遂を繰り返し、15歳だった2019年に自殺した問題で、川口市は23日、第三者委員会による調査報告書を公表した。いじめや、加害者側との話し合いなどで責められた二次被害を自殺の主な原因とし、学校の不適切な対応で精神的苦痛が数年間にわたって継続したと指摘した。

 報告書は、精神的苦痛をノートに記して学校に繰り返し被害を訴えたが、十分な調査がなく「疎外感を増大させた」と認定。小学校が「こんな文章を書けるはずない」と信じずに放置したことで、深く傷ついたとした。

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