うつのみやこども賞に「病院図書館の青と空」 25日に著者が記念講演

うつのみやこども賞に決定した「病院図書館の青と空」

 【宇都宮】小学生が選定委員になり友達に薦めたい本を選ぶ「第39回うつのみやこども賞」に、令丈(れいじょう)ヒロ子(こ)著の「病院図書館の青と空」(講談社)が選ばれた。子どもたちによる表彰式と、令丈さんの受賞記念講演会が25日、市中央図書館で開かれる。

 うつのみやこども賞は、同図書館が宇都宮子どもの本連絡会と連携し、1984年に創設。当時、子どもの本を子どもが選ぶ国内唯一の賞として始まり、2002年に「子どもの読書活動優秀実践図書館文部科学大臣表彰」を受けている。

 昨年度の選定委員は公募による小学5、6年生20人。シリーズ化されていない発刊1年以内の日本児童文学書を対象に、同図書館と連絡会が選んだ計40冊を読み、決定した。

 受賞作は、小学5年生の女の子が主人公。入院した病院の図書館で本を開くと挿絵の中に引き込まれ、アオと名乗る少女に出会うファンタジー。委員の児童から「自分も本の世界に入りたい」「ページをめくるのが楽しみな本」などと感想が寄せられた。

 令丈さんは、アニメ化された「若おかみは小学生!」の人気シリーズも手がける児童文学作家。講演会では、作品の成り立ちや執筆の裏話を披露するほか、子どもたちから寄せられた質問に回答する。

 25日は午後1時半~3時。同図書館は参加者を募集している。定員80人で先着順。参加無料。図書館サイトのイベント予約から申し込む。図書館担当者は「著者から直接、話を聞くことができる貴重な場。ぜひ参加してほしい」と呼びかけている。

 (問)同図書館028.636.0231。

© 株式会社下野新聞社