◇海外女子メジャー◇KPMG全米女子プロゴルフ選手権 初日（22日）◇バルタスロールGC(ニュージャージー州)◇6621yd（パー71）
大きく打ち上げるセカンドでグリーンに届かせた最終18番（パー5）も、3パットのパー。渋野日向子はバーディなしの7ボギーで7オーバー「78」と大きく出遅れ、「いいとこなしだったんで。すごい残念です」と視線を落とした。
冷たい雨と風の中を朝にティオフ。3パットの2番から2連続ボギーが先行し、6番で初めてティショットがフェアウェイを捉えても本人の感覚は、ある意味で一貫していた。「結果的にいいショットが打てても…という感じが多かった。イメージがなかなか湧いていない」
何度も繰り返した“イメージが湧かない”という言葉は、スイング自体にも当てはまる。「どう振っていいのか、どう当てればいいのか分からない状態。絶賛、迷い中です」と苦笑い。マネジメントもままならず、影響はショートする場面が多かったグリーン上にも波及して「ゴルフにならなかった」と嘆き節を続けた。
2週前、直近の試合でもある国内ツアー「宮里藍サントリーレディス」の練習ラウンド途中に始めたテンフィンガーグリップで悩ましかった左手の痛みは軽減した。
「最初は変えたことが新鮮だったから、すごく前向きに捉えられた。でも、やっていく上で難しさもすごく感じている。（技術面で）もっと下手になっている感覚」。新たな握りで変わったフィーリングをなじませながら、スイングをブラッシュアップする過程において壁にぶつかっている。前日はドライビングレンジでしっかりと打ち込んだが「なんか、ムダな練習って感じ」と自嘲気味にポツリ。一時期は減らさざるを得なかった練習量が戻ってきても、目指すスイングのイメージが固まらなければ立て直しもおぼつかない。
「ちょっと冷静に考えながら。あしたはひとつでもいいショット、自分の納得の行くショットが出せるように」。午後1時50分（日本時間24日午前2時50分）と遅いスタートに回る2日目まで、たっぷりとある時間を有効に使いたい。（ニュージャージー州スプリングフィールド／亀山泰宏）
