イニエスタの「サプライズ」に児童大歓声 ヴィッセル退団前に兵庫・神戸の小学校訪問「学び成長し続けて」とエール

児童らとハイタッチするイニエスタ選手=舞多聞小学校

 サッカーJリーグ1部(J1)ヴィッセル神戸のアンドレス・イニエスタ選手(39)が22日、神戸市垂水区の舞多聞小学校を訪れ、サッカーボールを寄贈した。7月1日の北海道コンサドーレ札幌戦限りで神戸を退団する世界的司令塔は「夢や希望を持つことと同じくらい、成長し続けることが重要。先生方からいろんなことを学び、成長してほしい」と呼びかけた。

 チームが公式戦1ゴールにつきボール4球を神戸市内の小学校に贈る「ゴール・フォー・スマイル・プロジェクト」の一環。新型コロナウイルス禍で訪問は中断していたが、再開した。

 迎えたのは舞多聞小の6年生約250人。イニエスタ選手の来校を知らされていなかった児童からは、大きな歓声が上がった。

 希代の名手は「自分も昔は小学生だった。神戸の選手として残された時間はあと少し。ここに来られたのは特別なこと」と感慨深げ。児童たちの質問に丁寧に答え「自分を乗り越えることや、努力の大切さを教えてくれるのがスポーツ」などと語った。

 イニエスタ選手から直接ボールを受け取った男児(11)と別の男児(11)は、共にサッカー少年。「まさか本物に会えるとは。神戸でプレーが見られなくなるのは悲しいけれど、きょうの出来事は忘れない」などと話していた。(藤村有希子)

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