「激戦兵庫」制するのは? 高校野球兵庫大会、25日開会式 7月1日開幕、156チームが熱戦へ

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 夏の甲子園大会出場校を決める第105回全国高校野球選手権兵庫大会は25日、姫路市ウインク球場(兵庫県姫路市)で開会式を迎える。開幕は7月1日で、156チームによる熱戦の火ぶたが切られる。覇権争いを占うとともに、飛躍を期す4選手を紹介する。(初鹿野俊)

 1986年以来、東西開催の3大会を除いて毎年優勝校が異なる「激戦兵庫」。中止となった2020年以外の直近10大会で優勝した11校(18年は東西開催)の内訳が、私立6校、公立5校と差がない点も象徴的だ。

 優勝争いは春季兵庫県大会の4強が中心か。選抜大会で準優勝し、県大会を2連覇した報徳は、高い総合力で5年ぶりの夏の王座奪還を誓う。

 聖地でも振るった打線は強打の堀主将、石野らのほか、林、竹内ら下位まで好打者が並ぶ。投手陣は春に好投した今朝丸、間木、星山の2年生トリオに加え、主戦盛田が戻れば厚みが格段に増す。

 春2位の滝川第二はプロ注目の坂井がけん引。最速149キロを誇る右腕は、打席でも長打を量産し、非凡さを発揮する。左の郷原、金村らも安定し、投手力は充実。田村主将や福田、戎ら昨夏の経験者も多く、15年以来の優勝をうかがう。

 創部74年目で兵庫大会を初制覇した昨夏、今春に続く3季連続甲子園を狙う社は、高橋と年綱の左右ダブルエースが軸。打っては山本、合田、守っては隈主将、藤井を中心に隙なく戦う。前回準優勝の神戸国際大付は昨年も1年生で実力を証明した津嘉山や中村の右投手2枚は大崩れしない。田村好主将、柴田ら守りは堅く、久保、加門らの強打もかみ合えば、2年ぶりの頂点が近づく。

 18、19年王者の明石商や神戸弘陵、市西宮、須磨翔風といった春の8強勢も力があり、優勝争いに絡めるか。21年選抜出場の東播磨、今春の選抜21世紀枠候補校の小野、春に躍進した三木、灘などの戦いぶりも興味を引く。

 育英、東洋大姫路といった日本一の経験がある伝統校のほか、篠山産や新たな校名で挑む彩星工科など、甲子園を知る監督が率いるチームの動向からも目が離せない。

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