大阪・関西万博、新たな不安材料 外国展示館建設手続きゼロ

2025年大阪・関西万博会場の人工島・夢洲(手前)=3月、大阪市

 2025年大阪・関西万博に参加する海外の国・地域が、独自にパビリオンを建設するのに必要な許可を大阪市に1件も申請していないことが分かった。受注側の国内ゼネコン各社との工事契約締結が進まないのが要因。資材高騰などを理由に、万博を運営する日本国際博覧会協会の発注工事でも入札不成立が相次ぐ中、開幕に向けて新たな不安材料が浮上した形だ。関係者が23日、明らかにした。

 万博には150超の国と地域、国際機関が参加を表明している。出展のため整備されるパビリオンは(1)参加国が自前で建てる「タイプA」(2)協会が建築した施設を借り受ける「タイプB」(3)施設の一部を借り受ける「タイプC」―の3種。メインのタイプAは50カ国が見込まれ、既にイメージを発表しているドイツやスイス、中国はこれに該当するとみられる。

 関係者によると、万博関連施設の工事には会場となる大阪市の「仮設建築物許可」が必要だが、タイプAの申請は6月23日時点で0件となっている。

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