三浦・金田漁港に18年ぶり新造船 22歳の漁師・望月さんが船出 「背広姿よりも、かっぱ」 

新造船の第7金信丸と望月さん=22日、金田漁港

 東京湾側に位置する金田漁港(神奈川県三浦市南下浦町金田)に、18年ぶりの新造船が誕生した。同漁港で最年少漁師の望月智仁さん(22)が建造し、11日に進水式を終えたばかり。沿岸漁業の厳しい環境にも負けず、「後に続く人が出るような漁師になりたい」と腕を磨いている。

 望月さんは母親(49)の実家が金田で漁業を営み、子どもの頃から海に親しんでいた。三浦学苑高校卒業後は母親の勧めもあって就職したが「漁師がやりたい」とすぐに退職。「背広姿よりも、かっぱを着て海に出るほうが格好いいと思った」と振り返る。

 現在は祖父と叔父を見習いながら、エボダイやアカムツ、伊勢エビなどの刺し網漁やキンメダイ漁のほか、釣り船にも乗っている。刺し網漁ではまだ暗い午前3時前に出港し、8時ごろに帰港。その後も網の手入れに追われる。

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