野辺地西高の統合案を白紙撤回 学校法人光星学院(青森県)、来年度以降も募集継続

保護者説明会で八戸学院光星高校との統合案の撤回が示された八戸学院野辺地西高校=25日午後

 学校法人光星学院(青森県八戸市)は25日、東奥日報などの取材に対し、八戸学院野辺地西高校(野辺地町)を八戸学院光星高校(同市)に統合する計画案について、白紙撤回することを明らかにした。同日、野辺地西高で行った保護者説明会で出席者に示した。来年度以降も入学者を募集する。

 両校は同法人が運営。非公開の説明会後、野辺地西高の橋場保人校長と同法人の一戸利則総合戦略推進室長が取材に応じた。白紙撤回は、野辺地西高存続を求める保護者や生徒の思いを踏まえ、法官新一理事長が判断したという。今後、理事会を開くなどして正式決定する。

 25日の説明会には80人余りが出席。法官理事長らが統合案と光星高敷地内への移転案を白紙に戻すことを説明した上で、今後は保護者と協力して意見を聞きながら学校運営に当たる方針を示し、了承された。出席者からは、教育環境面での充実を求める意見が出たという。説明会は40分ほどで終了した。

 法官理事長を含めた法人側と保護者らが、学校運営や教育環境の課題などについて協議する場を今年中の早期に設ける方針。具体的な人選などは今後詰める。一戸室長は「白紙に戻すだけでなく、次に向けてどうすればいいかを前向きに保護者と話し合う場となる」と説明した。

 統合案の白紙撤回について、橋場校長は「生徒に対しては26日に伝えたい」と語った。

 同法人が12日に行った保護者説明会では、入学者数の減少や校舎の老朽化、教員配置の困難さなどを理由に、▽2024年度新入生の募集を行わない▽25年4月に野辺地西高の名称を残しつつ、光星高の敷地内に移転▽26年4月に統合-との計画案を提示。出席者から反発する意見が相次いでいた。

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