奈良時代の人もおしゃれな着こなし楽しんだ 古代衣装の変遷、研究家が解説

復元した作品を紹介しながら、古代の衣服の変遷を解説する山口さん(向日市寺戸町・文化資料館)

 飛鳥時代から長岡京時代までの衣服の変遷を学ぶ公開研修が25日、京都府向日市文化資料館(寺戸町)で開かれた。古代衣裳(いしょう)研究家の山口千代子さん=奈良県香芝市=が復元作品を見せながら、朝鮮半島や唐の影響を受けた衣服を解説した。

 同館の主催。山口さんは長年、正倉院の服飾を研究し、奈良時代の衣服を再現した。同館が展示している長岡京時代の衣服の復元も指導した。

 講演では、朝鮮半島の影響が色濃かった飛鳥時代や、唐風への過渡期だった藤原京時代、唐風様式を模倣した奈良時代について、それぞれの衣服の特徴を説明。長岡京時代はデザインは奈良時代を踏襲しつつ、襟や髪形などに変化があったとした。

 襟元から上着とは違う色を見せる奈良時代の着こなしなども紹介し、「配色のおしゃれを楽しんでいた」と話した。

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