国内初、ドラレコ内蔵の自転車用ヘルメット発売 努力義務化で高まるニーズ 尼崎の輸入販売会社

ユアーショップが販売するドライブレコーダー内蔵の自転車用ヘルメット(同社提供)

 商品の企画や輸入販売を手がけるユアーショップ(兵庫県尼崎市)は、ドライブレコーダー付き自転車用ヘルメットを発売した。中国のヘルメットブランド「FOXWEAR(フォックスウエア)」のメーカーと、日本での独占販売代理契約を結んだ。同社によると、ドライブレコーダー搭載の自転車用ヘルメットの販売は国内初という。

 自転車用ヘルメットは4月、乗車時の着用の努力義務が全年齢に拡大。各メーカーが多彩な商品を展開する。

 自転車で歩行者にけがを負わせた加害者が裁判所から1億円近くの賠償を命じられるなど、自転車事故を巡る対策は重みを増している。兵庫県は2015年に条例を改正し、全国で初めて利用者に損害賠償保険の加入を義務化。全国の自治体で同様の動きが広がる。

 こうした流れもあって、自転車用レコーダーの需要も高まりを見せる。同社によると、ハンドルなど本体への固定タイプや、ヘルメットに外付け型はあったが、ヘルメット内蔵型はなかったという。

 新商品は「FOXWEAR V6」(1万9800円)。前方に高解像度のカメラを搭載し、動画をマイクロSDカードに保存。3時間の充電で7時間録画できる。前方の白色ライト、後ろに赤色灯などを装備。頭囲を54~63センチに調節でき、白と黒の2色がある。同社のオンラインショップのみの販売だが、量販店などへの展開も検討している。

 今月9日の発売以降、フードデリバリーなどの業者からの問い合わせが多いという。同社担当者は「自転車の事故も増えており、通勤通学などの安全対策に活用してもらえたら」としている。(赤松沙和)

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