米空母ニミッツの佐世保寄港 地元飲食店やタクシーで売り上げ増 商工会議所が影響調査

 佐世保商工会議所は、米海軍の原子力空母ニミッツの佐世保港への寄港(5月19~23日)による地元経済への影響調査をまとめた。売り上げが増加した飲食店も多く「クレジットカードに対応したことが功を奏して来店数が大きく伸びた」などと回答があった。
 市内会員企業の飲食店130社、タクシー会社9社などを対象にアンケートを実施。飲食店は30社が回答した。このうち売り上げが増加したのが14社。平常時と比較した増加率は倍増、50%増がそれぞれ2社となるなど分散傾向にあった。
 自由回答では「事前に情報をもらって昼間から開けていた店は売り上げが上がっていた」「空母を見に来た人の来店が増えた」「アルバイトを増やして待機していたが、意外と普段と変わらなかった」などの感想があった。
 タクシー会社は全9社が回答し、7社の売り上げが増加。売り上げの増加率は90~10%。期間中に1台あたり、25~30万円増という回答もあった。
 ほかに「配車アプリでの予約が多かった。福岡、長崎、平戸などの長距離の利用も多数」「福岡まで何台か配車した。帰りは空車。英語のやりとりができれば、帰りの利用も促せたかもしれない」などの声があった。
 同会議所は調査結果を受け「今後、空母や大型艦船が入港する際は速やかに情報を周知する。クレジットカードの利用は店舗選定の必須条件で、準備が必要。タクシーは配車アプリの導入を促進する」としている。
 26日の市議会一般質問でも空母寄港による経済効果が話題に上がり、市が実施した調査結果を明らかにした。市中心部アーケード内にある飲食店と小売店計28店舗のうち、半数以上の17店舗が売り上げが増えたと回答。うち20~10%程度は12店舗、50%以上も複数あった。

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