コロナ禍乗り越え入館者累計500万人に! “言葉と心を伝える” 国立追悼平和祈念館

コロナ禍が終わり、来館者も回復しています。平和公園(広島市)にある国立追悼平和祈念館の来館者が500万人を超え、記念のセレモニーがありました。

2002年の開館以来、500万人目の入館者となったのは、広島でのライブをきっかけに神奈川県から2泊3日で旅行に来ていた 金野怜 さんと由美子さん夫妻です。

金野由美子 さん
― 500万人目になった感想は?
「フラッシュをいっぱい浴びて、芸能人ってこんな感じなんだなと…(笑)」

金野怜 さん
「自分は沖縄のひめゆりの塔に修学旅行で行ったが、広島はまだ見ていなかった。年を経て、あらためてこういう場所に来て、(自分が)何を感じるかを試すような気持ちで、どういうことを思うかなと考えながら来た」

追悼平和祈念館の入館者数は、コロナ禍の2020年度から6万人台が続いていましたが、昨年度はおよそ19万人まで回復し、今年度は6月27日まででおよそ9万人に上っています。

国立追悼平和祈念館 久保雅之 館長
「ここは言葉と心を伝える施設。ということで、ものが見えない。それだけに入っていただくことが大事。500万という数が達成できたこと、感慨無量です」

追悼平和祈念館では、現在、企画展「空白の天気図」を開催中です。これは、1945年、広島が、原爆被爆と枕崎台風という2重の被害を負う中で現地調査を行った気象台員など、観測者の視点から記録された体験記などをもとに被爆の実相に迫る試みです。

この企画展が縁で、当時の気象台関係者などの遺影が新たに2枚、登録されました。

企画展は、「空白の天気図」の著者・柳田邦男さんが監修していて、8月には講演会が予定されています。

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