「6月うしかい座流星群」、2023年に突発出現の可能性は 過去に流れ星最大50個の記録

「6月うしかい座流星群」2023年は大規模出現ある?

梅雨の時期は流れ星の観測は無理と思われがちだが、晴れ間を見つければ意外と観測できる。6月下旬に注目するのは時折、大規模出現するミステリアスな「6月うしかい座流星群」。2023年は突発出現の可能性はあるのか、国立天文台や国際流星機構(IMO)などの情報を基にまとめた。

6月うしかい座流星群とは

6月から7月にかけて出現する流星群。母天体は7P/ポン・ウィンネッケ周期彗星。1998年には約50~100個の流星が出現し、当時の関係者を驚かせた。2004年にも1時間に約20~50個の流星が現れたという記録がある。2010年にも突発出現が予測されたが、1時間10個程度の観測となった。

2023年は観測できるか

観測するなら極大(流星群の活動ピーク)がオススメだが、2023年の極大は6月28日午前7時ごろと日中で、放射点(流れ星が飛び出してくるように見える天球上の点)のあるうしかい座は地平線の下へ沈んでしまっている。極大時間に近い夜から未明にかけてはどうか。突発出現がなければ、もともと流星数は少なく、月明かりの影響も大きく受けるため「観察は厳しい」と国立天文台担当者。IMOも大規模出現の予測はないとしている。

6月下旬の夜空はココに注目

6月の夜空では春の星座が西に傾き始め、追いかけるように東の空からは夏の星座が昇ってくる。日の入り後の西の空に金星が明るく輝いている。金星のすぐそばには火星も見える。明るい天体の接近を楽しもう。

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